iPadで見るテレビ

2016.10.16 岡田定晴
 悲しい夢(作曲:Amacha)

外付けのチューナー  タブレットPCは、デスクトップのPCと比較して電源を入れてから情報に接するまでの時間(起動時間)が極めて短いので、情報の参照や発信、メモなど簡単な情報の作成に適しており、 そ のような使い方をしています。カメラ、ビデオ、電話、録音、録画、ラジオ、楽器などは、従来は個々の独立した装置(電子機器)でした。 しかし今では、その殆ど全ての機能が、タブレットPCの中に入ってしまいました。そうした中で、「家庭で見るのと同じ機能を持ったテレビ」だけは、タブレットPC にありませんでした。 しかし私は、外付けのチューナーがあることを知り、それを購入してセッティングし、タブレットPCでも「テレビ」も見ることができるようになりました。 ここでいう「テレビ」は、地上波や衛星やCATVの放送を見る装置のことであって、YoutubeやNetflixのようなストリーミング映像を見るものではありません。

アプリ エリアフリーTV
番組表 その外付けのチューナーには、対応するアプリが提供されており、それをダウンロードして初期設定をすると、家庭のテレビと同じようにテレビ放送を見ることができるようになります。 また、WiFiルーターの設定をすれば、自宅に置いたチューナーを、屋外から(国内や海外から)リモートコントロールして、 自宅のチューナーが受信しているTV放送を見ることもできます。ただし、受信環境にあるインターネット回線には、十分な容量と速度が必要です。

録画番組  更に、ハードディスクを追加すれば、番組の(予約)録画も可能です。このようにしてiPadでテレビを見るようになってもう2年になりました。 もちろん、テレビは大画面と大音量で楽しむのが一番で、55インチのテレビはあるのですが、妻とチャンネルの奪い合いになったり、 寝るのに邪魔だからここで見ないで欲しいと追い出されたりします。だから、iPadで見るテレビは無いと困ります。



広告

 このテレビは、タブレットPCの多くのアプリと同じ操作性でテレビや録画・再生の操作ができ、個別の装置であるTVリモコンや録画装置のリモコンを扱うような 複雑さがありません。よりシンプルで、使いやすいものになっています。更に、インターネットのコンテンツと放送コンテンツ(※テレビ番組のこと・ただし、放送された過去の番組を除く)が同列に並んでいて、 放送コンテンツの良さを常に認識することになります。勿論、検索やSNSやリアルタイムに大量データの解析結果を表示するなど、インターネットでなければ実現できない コンテンツはありますが、多くの知恵と時間とコストをかけて作られる放送コンテンツは非常に価値の高いものに感じます。

 私は、良質で価値の高い放送番組をインターネットで無料で見ることができないと言う現在の社会システムが残念でなりません。 例外的に、東北大震災の時はテレビの緊急報道番組がインターネットでも配信されました。これで、テレビを設置していない会社や 工場で、多くの人が状況を知ることができました。また、火山の噴火や台風などもインターネットで配信された実績があります。 しかも、こうした自然災害や緊急報道の生放送はストリーミングで配信(送られてきたファイルをダウンロードしている時に 映像を再生できて、わずかな時間差で番組を見ることができるシステム。)されます。 ストリーミング配信で、インターネットでわずか数秒の遅れで放送を見ることができると言う事は、ほとんど同時に テレビ放送を見ることができると言う事です。しかし、残念なことに今は、自然災害や極めて重要な放送、アーカイブス以外は、 放送をストリーミングで見ることができません。だから外付けのチューナーが必要になります。 でも、放送をストリーミングで見る時代が来れば、案外、放送コンテンツはテレビを見ないインターネット世代からも 「面白い!」と支持されるかもしれません。

テレビの放送番組は大型テレビモニターで見るのが心地良いことは誰でも知っています。 でも、複雑化する暮らしの中で「画面の大小を問わずに、何時でも、何処でも、誰でも」見ることができて暮らしに必要な情報に接し、 少しでも生活が豊かになった方が良いのは自明の理。科学技術の進歩の恩恵に浴することが、なかなかできない日本に少しもどかしさを 覚えます。私は、小さなiPadを手にして考え込んでしまいました。


TOPへ


 平成の徒然草ICT版    これまでのブログ

 広告




 広告