インターネット同時配信への期待

2017.02.07 岡田定晴
 ソワールへ続く道(作曲:Amacha)

オフィスのiPadで見る放送  私は、テレビアンテナが無いどころかテレビ受像機のないオフィスで、NHKや民放の地上波や衛星、そしてCATVの放送を見ています。 お昼のニュースや、地震・火山噴火・台風や大雪・大雨などを伝えるニュースを見ます。重要な情報は、 テレビ局のインターネットホームページからではなく、ライブ映像で知りたいと思うのです。 もちろん、インターネットの情報も迅速に報道されるようになりましたが、生放送に勝るものはありません。 また、よほど重要なこと以外は放送のインターネット同時配信はされません。でも、日常的に生放送を見たいというケースは多いのです。

 前述したように、オフィスの自席にはテレビアンテナからの同軸ケーブルは来ていませんし、テレビ受像機もありません。 にもかかわらず、どうしてテレビを見ることが出来るかと言うと、自宅に設置したテレビチューナーから自宅のWiFiルーター、 インターネット回線、オフィスのWiFiルーター、iPadという経路で放送を受信します。また、iPadから逆のルートで、 自宅のテレビチューナーをコントロールしてチャンネルの切り替えや、ハードディスクへの録画予約や録画した番組の再生を行います。



広告

 このような仕組みで放送を受信するには、インターネットの回線がライブ映像を伝送するのに十分な性能を持っている必要があります。 私の方法で放送を受信することは、一般的ではないと思いますが、もう何年も前から実現しています。この仕組みの良いところは、 オフィスにTVアンテナやCATVからの信号を伝える同軸ケーブルの配線やチューナーなどが不要で「テレビ」という装置も要らないことです。 必要なのは、自宅のチューナーと普及したモバイル環境のみです。従って、オフィス側のコストもスペースも省くことが出来ます。 モバイル機器とは別に、わざわざ「テレビ受像機」という装置を持ち歩く必要もありません。

オフィスのiPadで見る放送  今はこのようにして放送コンテンツを受信していますが、放送のインターネット同時配信が実現すれば、自宅のチューナーも不要になります。 私は、インターネット同時配信の実現よりも一足先に同様な環境を実現して、そのメリットを享受しています。インターネット同時配信が実現すれば、 我々が良質な放送コンテンツに接する機会が増え、放送局にとっても放送コンテンツが視聴される機会が増える筈です。 様々な課題(設備投資、インターネット回線の容量、ビジネスモデルの確立、ネット配信のための著作権処理、地方局の視聴者離れの心配、受信料制度など) があり容易なことではないと思いますが、早期にインターネット同時配信を実現して欲しいものです。

 1964年の東京オリンピックが、カラー放送で、衛星中継で世界に伝えられ、その後の長い取り組みの末、シドニーやアテネオリンピックの ころからハイビジョン中継が実現し、北京オリンピックではライブやオンデマンドの配信もされるようになりました。 東京オリンピックでは、4Kや8Kでの放送も期待されますが、放送のインターネット同時配信や、インターネットでのライブ配信やオンデマンド配信も実現してほしいものです。 日本が世界の注目に応え、信頼されるために。

 昭和39年(1964年)、私が小学6年生のとき、学校に白黒テレビが設置され、授業の代わりに東京オリンピックを観戦しました。 当時の最先端の技術で、日本の大イベントを見ることが出来ました。重量挙げの三宅選手や、体操の遠藤・鶴見・小野選手、マラソンのアベベや円谷選手、 女子バレーなどの活躍の様子は今でも覚えています。平成32年(2020年)の子供たちには、4Kや8K、それにインターネットのライブ配信で オリンピックを観戦し、日本選手が活躍する感動を味わって欲しいものです。


TOPへ


 平成の徒然草ICT版    これまでのブログ

 広告




 広告