EMS(Express Mail Service)

2017.02.12 岡田定晴
 アントワネットの庭(作曲:Amacha)

 日本郵便のサービスで、「EMS(Express Mail Service)」という国際郵便があります。 ホームページに、 「EMSは世界120以上の国や地域に30Kgまでの書類やお荷物を安心、 簡単、便利に送れる国際郵便で最速のサービスです。」 と書かれています。 120か国のうち「一部地域で取り扱い」「海外領土・軍事基地・一部地域 を除く」という国も ありますが、 大半の国がその全域をカバーしています。利用料金は、発送先の地域と郵便物の重量 によって異なりますが、500gまでの荷物はアジアで1400円、 北米で2000円、10.0Kgまでの荷物は アジアで10500円、北米で14500円となっています。

EMS配送票  私がEMSを初めて利用したのは、今から8年前のことです。アジアのある国に住む 先輩に手紙と記念品を送ろうと郵便局に行った時でした。 この時初めて、EMSを知りました。 最も早く、安く、確実に海外に荷物を送る方法としてEMSを勧められました。 配送票に「宛て先の住所・姓名」 「送り主の住所・姓名」、その他必要事項を記入し、 厚手の紙でできたしっかりしたパッケージに荷物を入れて窓口に差し出すと、 領収書(当時のEMSは、アジア地域宛て94.5gで900円でした。)と、荷物を追跡するための追跡番号を貰います。



広告

EMS領収書  身近なところにある郵便局が、このような先進的なサービスをしていたことに、当時、カルチャーショック のようなものを受けました。 その後、海外の仕事先や、海外に住む家族に荷物を送るのにこのEMSを何度も利用しました。 EMSのサイトで、送った荷物が何時どこまで届いているのか がわかるので、安心できます。 荷物を受け取る人に、配送状況を知らせることができます。また、追跡番号を教えてあげて、受け取る人に 状況を確認してもらうこともできます。

 EMSは、平成29年3月3日でサービス開始から42周年を迎えるそうですから、私が社会に出たのと同じ時期にサービスが始まったことになります。 海外から日本に荷物を送るという経験は ありました(アメリカのUPSやFedEx)が、日本から海外には葉書や手紙を送ることぐらいしかなかったので、 日本郵便のEMSとは縁がありませんでした。また、UPSやFedExを利用した時は、 平成4年(1992)と平成12年(2000)で、 インターネットそのものが発達していなかったり、 追跡システムのサービスが無かったりで、これらの事業者を単なる海外向け荷物の配送サービス業者と 理解していました。

 しかし、今や身近な人が海外で暮らす事が珍しくはない時代になり、海外との荷物や郵便物のやりとりも 日常的に行われるようになりました。 インターネットで新鮮で美味しいものを購入し、それを台湾・香港・シンガポールほか 3か国に低温状態で配達する「クールEMS」や、保険を掛けたり、 荷物の集荷を依頼したり、 アジアの一部地域に翌日の指定された時刻までに配達するサービスなど、高度なサービスが受けられる時代になりました。  

 今や海外への配送も色々なサービスを利用することが「普通」になっています。前述したサービスも「当たり前」になっています。 現代の暮らしの中では取り立てて言うほどのモノではありません。しかし、「当たり前」「普通の事」になっているのは、 当然のことですがICT(情報通信技術)の発展・普及によるものです。暮らしを便利に豊かにすると言う概念は、 とかく身近な地域の暮らしに目が行きますが、企業レベルは勿論、個人の家庭レベルでの海外との荷物輸送・配送まで陰で支える ICTの役割りの広がりにも目を向けなければと思います。


TOPへ


 平成の徒然草ICT版    これまでのブログ

 広告




 広告