温めたら治った

2018.01.30 岡田定晴
 冬の日のエチュード(作曲:Amacha)

 2018年1月22日(月)の午後、首都圏で大雪が降りました。交通機関の混雑を避けようと午後1時半にオフィスを出て3時ころ自宅に着きました。 この時には、既に雪が5cmほど積もっていました。お昼のワイドショーは大雪の話題で持ちきりでしたが、自宅前の路面が凍結するのを防ぎ、 歩きやすくするために、早速、防寒具を着て雪かきを始めました。隣の家の側面も含めて、幅1m長さ20mくらいの雪を取り除きました。 ひとたび終わった後を見ると、もう雪が積もっています。せっかく雪かきをしたのに、またやり直しです。 服を着込みすぎたのでしょうか、部屋に戻ると汗びっしょり、風邪をひかないように着替えをしました。

積もった雪 雪かきした路面  深夜、寝る前に雪かきをしようと玄関の戸を開けようとしましたが、雪が積もっていて簡単には開きません。やっと玄関を出ると、 雪は20cm以上は積もっていると思われました。雪は音を吸収するので周囲はとても静かで、あたりは雪国のようでした。 昼間と同じように、たくさん積もった雪を取り除きました。翌朝、テレビでは凍結した道路でのスリップ事故や歩行者の転倒、私鉄の駅での入場制限などが伝えられていました。 昨晩雪かきをした家の前の路面は、一部凍っている場所があったものの、昼間に雪が解け、翌日からは歩きやすいいつもの路面に戻りました。

 首都圏の雪は月曜日の深夜までに止んだものの、その後日本列島は強い寒気の影響で気温が低下して、25日(木)には東京都心で朝の最低気温が48年ぶりに 氷点下4度まで下がりました。朝、目を覚ますと、部屋の空気がひんやりしてピンと張り詰めたような感じがしました。 同時に、操作しながら眠ってしまったiPad miniに手を触れると、氷に触ったように冷たくなっていました。 電源ボタンを押すと、充電が完了していて100%の表示が見えました。しかし、次の瞬間、アッという間に、 電池の残量表示が100%の緑から、残量なしの赤い細い線に変わってしまいました。でもすぐに100%に戻ったので、 そのままカバンに入れて電車に乗りました。電車に乗ってからiPad miniを操作しよとしたところ、電源が入りません。 電池の残量は赤表示になったまま変わりません。



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iPad mini  2011年5月に購入したiPad2を、2014年1月にiPad mini(iPad mini Retinaディスプレイモデル)に買い替えてから、ちょうど4年が経過し、 そろそろ電池の寿命ではないかと心配になっていたときに起きたことでした。思えば、iPad2より小型軽量なのに機能や操作性が優れていました。 このおかげで、長い通勤時間も全く苦にならず、電車を見送っても座ることを優先するようになりました。このほうが、時間が有効に使えるのです。 また、孫はゲームを楽しみました。最初は簡単な図形のパズルでしたが、いつの間にか飛行機のパイロットになって操縦するゲームを使いこなせるまでに なりました。Skypeが気軽に使えないと、海外に住むようになった子や孫とコミュニケーションがとれなくなります。 これまでガラケーを使ってきたのですが、いよいよ手放してスマホに買い替え、iPad miniはお蔵入りにしようかとも思いました。 充電器をつないだ状態で動作しないということは、iPad miniに記録されたデータをバックアップする手段が無いということになります。 この貴重なデータも諦めなくてはならないのか・・・。クラウドを活用しておくべきだったのか・・・。Apple Storeに行くしかないのか・・・。 こんなことを考えながら、iPad mini が如何に優れた製品であったか、その有難さを実感しました。 でも、何度も充電しようとしましたが、復旧しませんでした。

氷柱 氷柱  秩父の氷柱を見て帰った晩、『ここ数日は、電池にとっても寒すぎたのではないか。』と、ふと思いついて、 iPad miniに触ると氷のように冷たくなっていたので、床暖房で温めました。急激に温度を変化させると装置を傷めるので、 柔らかい布をあてて、体を温めるようにiPad miniを温めました。これで十分に温まったと思ったとき、 充電ケーブルを接続し、電源ボタンを押しました。思っていた通り充電モードになり100%を表示しました。 『電池が100%充電された状態でも、ある温度を越えて下がると、急に電圧が低下するのではないか。 それが、電池の温度特性によるものか、充電回路の半導体ほかによるものかはわからないが・・・。』というのが 私の結論です。いずれにしても、これ以降数日経過しましたが、従来通り正常に動作しています。

 iPad miniを丁寧に温めることなどまともな人間のすることではないと妻に変な目で見られ、それで治ったのを見て不思議がられました。 ソフトウェアの塊のような装置も、科学的、物理的な基盤の上に成り立っているのだということをあらためて知らされました。 これは、今ほどICT(情報通信技術)が発達していなかった時代の論理回路やマイクロコンピュータの時代と変わっていません。

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