第百十六段
メキシコシティー経由で成田へ

成田に到着して1週間になります。時差や季節など日本とは大きく違った環境から、やっともとの生活に戻りました。今回は、メキシコ国内便からメキシコシティーを経由して日本に帰国することを計画されている方に参考になる情報と、成田空港が誰にでもわかりやすくとても良く工夫されていることを中心に書きました。もちろん、空港や飛行機やバスの中で出会ったICT(情報通信技術)についても記述しています。

日曜日午後のメキシコのグアダラハラ空港はとても混雑しています。国内線のカウンター前に並んだのは出発6時間前でした。窓口は4~5箇所ありましたが、あわてずゆっくり確実に処理をしているようで、なかなか前に進みません。eチケット、パスポート、出国カードを準備して気長に待ちました。1時間ほど待ってやっと順番がまわってきました。メキシコシティーで乗り継ぐ日本の航空会社とのコードシェア便のため、預け入れた荷物をメキシコシティーで受け取る必要がないことが確認できました。派手な荷札に乗り継ぎ便の航空会社の記号が書かれ、預入荷物に取り付けられました。出国カードはここでは不要で、メキシコシティーまでの航空券を受け取りました。そして、メキシコシティーで日本に向かう便の航空会社のカウンターへ行って航空券を発行して貰うように言われました。手荷物検査場に向かうオレンジ色の入り口から10メートルくらい先で、係員がパスポートと航空券を確認しています。チェックを受けたのち、入口の方を振り返ると、見送りに来た娘夫婦と孫たちがいつまでも手を振っていました。私が手を振ると、係員もニコニコして見ていました。この先に手荷物検査場があり、電子機器(カメラ、iPad、ノートパソコン)は全てわかるようにバッグから出して検査を受けました。その先のエスカレーターに乗ると、レストラン・ショッピング街です。

 1週間前にカンクンからグアダラハラ空港に戻ったときに買うことが出来なかった免税品を、今回は堂々と買うことが出来る筈です。そのときの店で、パスポートとメキシコシティーまでの搭乗券と、
メキシコシティーから日本までのeチケットを見せて、あっさりと米ドルで買うことが出来ました。さらに店内を見ていて、欲しい品が見つかったので買おうとしました。さっきとは別のレジで担当者も違います。同じように搭乗券やeチケットを見せましたが、担当者がeチケットの内容を理解できません。eチケットの内容を丁寧に説明して、メキシコシティーで飛行機を降りた後、日本に帰る便に乗ることを理解してもらい、やっと買うことが出来ました。これで、残る課題は、メキシコシティーでの乗り継ぎだけとなりました。

 搭乗までに2時間くらいあり、空港の待合室でボケーっとしていました。iPadを開いて、無料WiFiがあることがわかり、セキュリティーのリスクはあるものの、メールで娘に「すべての手続きが完了して搭乗口で待っていること、メキシコシティーではWiFiが無いので連絡できないこと」を伝えました。ホッとして待合室内を見ていると、デジタルサイネージに、SSL MEDIA という会社の名前が定期的に表示されていました。調べてみると、この会社、メキシコ国内の空港やビル内のデジタルサイネージ、そして道路沿いの巨大なデジタルサイネージのネットワークを持ち、そこに広告などのコンテンツを配信しているようです。ショッピングセンターや空港、道路沿いに巨大なデジタルサイネージがあるのを何度も見ました。カンクンの空港近くの道路上を右から左に移動していた飛行機の通る道にも横長の大きなサイネージがあったことを思い出しました。この国では、既に、デジタルサーネージがメディアとして、全国に普及していることを知ることになりました。トイレ帰りに出発便の案内表示を見てきた妻が、出発ゲートが変わったことを教えてくれました。何でこんな直前にゲートが変わるのかと不思議に思いつつも、移動しました。

 さて、最後の難関です。メキシコシティーで飛行機を降り、バスに乗って空港ターミナルに着きました。着いたところが、預け入れ荷物の引取場所でした。ここで荷物を受け取る必要が無いことは、事前に知らされていました。日本に帰る航空会社のカウンターがどこにあるのか知りたくて、近くにあった関係者のカウンターで訊くと、親切にも、eチケットを見て、荷物は成田行きの飛行機に直接運ばれていると端末を見ながらこたえてくれました。そして、搭乗手続きを行う航空会社カウンターの方向を教えてくれました。到着口を外に出て、多くの人や店、航空会社のカウンターなどのある第一ターミナルの中を歩きました。目指す航空会社のカウンターがどこにあるのか、案内図も見当たらず、このターミナルの中にある筈と思いながら、5分も10分も歩き続けました。まっすぐ歩いて突き当りになっているような場所もありましたが、左に少し曲がって、それからまた真っ直ぐに同じような道が続きます。あるところに、出発ターミナルと書かれた案内があって、それに従って2階に上がりました。小さな広場になっていましたが、航空会社のカウンターはありません。空港職員らしき人に訊くと、「F3」とはっきり教えてくれました。そこに歩いていく途中、妻が見つけました。

カウンターに行くと、日本人はいませんでしたが、片言の日本語で対応してくれて、ホッとしました。パスポートとeチケットと出国カードを渡して、搭乗券に出国カードをホッチキスでとじたものを受け取りました。そして、保安検査、出発ゲート、グランドラウンジを書いた簡単な地図を貰いました。ここが国際線の保安検査場所かと迷うほどの小さな入り口に向かい、出発ゲートを確認し、グランドラウンジを探しました。それほど苦労せずに見つかりました。もう深夜であることから、ラウンジ内に客はあまりいませんでしたが、スタッフは大勢いました。そして、どの場所に座るのか、丁寧に案内してもらい、飲み物など必要があればこの人に頼んでくださいと紹介されました。とても親切で、何でもニコニコしながら気持ちよく対応してくれました。ラウンジ内では、自由に軽食や飲み物を採ったり、インターネットにつながるパソコンが置いてあります。もちろん、最後に使い残したペソをチップとして差し上げました。

 深夜の乗り継ぎは、空港ターミナルに人が少なくて楽です。緊張しているので眠くなることはありません。ラウンジから出発ゲートに移動して周囲を見ると、日本人が少なくメキシコ人が多ように思われます。直行便で日本に行けるというメリットが大きいのでしょうか。アメリカ国内を経由するよりは、便利でしょう。綺麗な日本語のアナウンスが流れ、ホッとして、もうこれで日本に着いたも同然と思って改札の列に並びました。搭乗券にホッチキスで綴じられた出国カードは、ここで切り取られました。いわゆる出国審査はありませんでした。飛行機の中は、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスは空席がかなり目立ちます。座席の前にあるディスプレイで、マップ(フライト情報)やスカイチャンネルを見ているうちに、あっという間に日本上空に到達しました。スカイチャンネルは、演歌・クラシック(ショパン)・シャンソンなど、私の年齢に合うコンテンツも収められていました。

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参考)マップ・スカイチャンネル: 航空機内の巨大オンデマンドシステム

気がつくと、もう銚子上空です。メキシコと違って、どこまでも青い空ではありません。晴れてはいますが黄色がかった霞で覆われています。地上の温度は9℃とアナウンスされました。

 

成田第一ターミナルに到着しました。飛行機から降りると、ひんやりとした空気に包まれました。人のいない綺麗な廊下を歩きます。

 

 

『到着・国内線乗り継ぎ/国際線乗り継ぎ』という大きな道案内が目に入ります。日本語・英語・中国語・韓国語で書かれています。第一ターミナル出発便の案内も目に入ります。

 

 

 

飛行機を降りてから長い距離を歩きますが、売店やレストランは無く、ましてや搭乗客と一緒になることもなく、広々とした一本の道を歩き、そこに必要な案内が表示されています。

 

 

 

 

『おかえりなさい・Welcome to LAPAN』というメッセージもあります。道沿いに何か所もあるトイレ、検疫・健康相談室、入国審査、荷物の受け取り(手荷物受取ご

案内)、税関など、迷わずに進むことが出来ます。手荷物の受取案内も、誰もが通る場所に、受取場を見渡すことが出来る場所に、到着便と番号が表示されます。初めての旅行者でもわかるように、工夫されていて、とても良くできていると思いました。

飛行機を降りてから税関検査に至るまで、どこの空港にもひけめを感じることは無い、立派な空港であると感じました。

そういえば、メキシコへ出発する時、航空会社の受付カウンターも、大部屋に集合していて、目的のカウンターを探すのが楽だったことを思い出しました。でも、税関を出た後のスペース、迎えの人が待つスペースが狭く、これが唯一の欠点で何とかならないものかと思いました。


 

 

 

 

 

 

 

 

早朝、朝7時前でしたが、飲食店も一部営業をしていました。但し、メニューは、限られたものになります。成田空港発のバスの便も便利で、到着口で切符を買い、外へ出ればすぐに乗り場があり、一旦荷物を預ければ電車のように持ち運ぶ手間が要らず、バス内にトイレもあるので、最近よく利用します。

3週間ちょっとの旅行も、半年くらいに感じ、馴染んだメキシコの生活から元に戻すのが大変だと思いました。バスターミナルに11.6℃の表示がありました。着ていた長袖では寒く、抜けるような青さの空はなく、道路からの振動が無く(凸凹が無い)、道路沿いに見られる八重桜や新緑が綺麗で、大きな時差と季節の違いがあことなどを感じました。

 

バスには、無料WiFiがありました。以前使ったことがあるので、接続は自動的に行われましたが、メールアドレスを通知して、そのメールからアンサーを返した後、インターネットに接続されるので、メールのIDやパスワードを入れられなければWiFiが使えません。揺れるバスの中で、この操作が出来ず、無料WiFiの使用を諦めました。ただ、バスの壁に+5V電源供給用のUSB端子があったので、利用させてもらいました。

自宅に到着し、水道水が飲めること、おいしい海苔や納豆やみそ汁が食べられることに、日本に帰ってきたことを感じ、ほんとうに多くのICT(情報通信技術)のお世話になって安全に旅が続けられたことを感じて眠ってしまいました。

第百十五段
メキシコ旅行で利用したICT

メキシコで発信しようと準備していたブログを完成させる時間が無くなってしまいました。数日前に日本に戻りました。そのブログを日本から発信します。

3月17日(土)の夕方、メキシコのグアダラハラに到着してからあっという間に3週間が経ちました。

 

 

メキシコの空は、毎日が日本の五月晴れのようでした。しかし、真夏のような太陽が照り付け、日陰や朝晩は涼しいものの、日中の最高気温は30℃を超えました。湿度が低く、乾燥していて爽やかでした。

 

メキシコの人はとても親切で、顔や体格も日本人に近く、日本で身近に居る人にとても似ていると思うことがたびたびありました。

 

メキシコでの印象的な写真をご覧いただきながら、今回の旅で活用したICT(情報通信技術)について、まとめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

○予約
・航空券の予約:航空会社のフライト予約サイト
情報システムの不完全さとクレジットカードの限度額でかなり苦労しました。

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参考)不完全な情報システム化

・海外旅行保険の申し込みと契約: 保険会社の契約サイト
・成田空港近くのホテルの予約 : ホテルの予約サイト

○購入
・スーツケースの購入: 過去に同じ商品の購入実績がある通販サイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○現地の安全情報
・たびレジ: 「外務省 海外安全情報配信サービス」に登録
日本で登録以降、メキシコ滞在中に8件の情報をメールで受信し、安心して安全に行動できました。

○目覚まし
・iPadのアプリを利用しました。ただし、確実に動作をするアプリを見つけるのに苦労しました。本物の目覚ましのようなシンプルなものが欲しいと思いました。

○日本の情報入手
・SkyStream 次世代IPTV:オンデマンドでモーニングショーや夜のニュース等
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参考)SkyStream 次世代IPTV メキシコで見る日本のテレビその2 ~外はメキシコ・家の中は日本~

・JapaNews24:YouTubeのANNnewsCH,海外へ日本のニュースをライブ配信
・NHK NEWS WEB:生中継(国会証人喚問ほか重要ニュース、新燃岳の様子)
インターネットニュース(レスリング協会関連ニュースでは動画配信制限あり)
・政府インターネットテレビ

(海外配信の制限等)
・ラジオ:「ラジコ」や「らじるらじる」は、国外への制限がかかっていて聴くことが出来ませんでした。
・BBCのiPlayerも、海外で視聴することには制限がかかっていました。
・スリランカの放送局は、放送のインターネット配信に制限がありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○スマホの利用
・位置情報:Googleマップを活用、知らない土地で行動するには欠かせない。
・チャット:単独行動するときに、WhatsAppのチャット機能を使用しました。
・電話:意思疎通の問題で周囲に誰もいなくなりパニック状態になりましたが、電話連絡で即解決しました。
・Uber:今回は娘の運転する車に乗せてもらい使用しませんでした。

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参考)Uber  メキシコで初めて体験したUber(ウーバー)

○記録
・デジタルカメラ:今回特に、静止画と動画が同じ装置で記録できることが便利と感じました。また、ズームやシャッターチャンスを逃さない手軽さ、画質の良さも有難く感じました。

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参考)デジタルカメラ  メキシコへ持っていくデジタルカメラ

○東京のサーバーへのアクセス
・ノートPC

※)本文中の画面遷移先からブログ本文に戻るときは、ご使用中のブラウザの「 ← 」等「戻る」の機能をクリックして下さい。
参考)ノートPC  メキシコに持っていくノートパソコン

・ソフトウェア: NoEditor、FFFTP、Inspyder Sitemap Creator、
Google Search consoleやBing web マスターほか

○旅に必要な情報の入手
・腕時計の時刻合わせ:腕時計メーカーのサイトから取扱説明書をダウンロード
ノートパソコン(Windows10)やiPadは、自動時刻調整機能あり
・現在時刻やサマータイムの確認:Time-j.net 世界時計というサイトを利用
・天気予報:AccuWeatherのサイトを利用

 メキシコは、貧富の格差があり、裕福な人はわずかであると聞いていますが、安い人件費と北米自由貿易協定【NAFTA(North American Free Trade Agreement)】により、経済が活性化し、豊かな生活も実現しているように思われます。青い海と空、太陽の恵みと美味しい食べ物や飲み物、さわやかな空気、安い物価など、日本の常識とはかけ離れた環境です。日本では、自分や家族の時間を犠牲にして身を粉にして働いて得たお金はすぐに消えていき、人生を楽しもうとしても、時間や恵まれた環境はありません。

今回のメキシコ旅行、これほどまでに多くのICTのお世話になって成り立っていたのかと思いました。改めてICTが深く日常生活に浸透しているのだと感じました。ICTが無くても旅は成り立つのでしょうが、ICTのお陰で時間を節約したり、安心して行動したりすることができるのです。また、情報発信をしたり、何時までも残る想い出を記録することができます。これが、平成30年(2018年)のICTの現状なのです。

第百十四段
カンクンとイスラ・ムヘーレス
   ~国内便でグアダラハラへ

このブログは、メキシコから発信しています。

3月末から4月にかけての、グアダラハラとカンクンの気象状況について4月4日の予報をもとにまとめておきます。カンクンの天気は晴れ、気温は23℃~29℃、湿度は84%です。湿度が高く、室内では洗濯物が乾きにくいのですが、日本の夏ほどはベトつきません。グアダラハラの天気は晴れ、気温は11℃~31℃、湿度は16%です。標高1,566mにあり、朝はひんやりしていて爽やかですが、10時を過ぎると日差しが強くなり、日陰は涼しいけれど太陽にあたる場所では肌が痛いほどです。湿度が低いので、室内でも洗濯物が乾きます。真昼のプールは、水も温まり、プールから出ると日陰は寒のですが、太陽にあたればすぐに暖かくなります。

 カンクンの海はコバルト色に白い波、真上から照り付ける太陽、どこまでも続く砂浜、遠くに見えるホテルが印象的です。カンクンのホテルを循環する有料バスに乗り、水族館(Interactive Aquarium Cancun)に行きました。

 バスは、あまり待つことなく、すぐに来るので便利です。でも、信じられないくらいの猛スピードで走ります。アクセルやブレーキが急で、下車のボタンを押してもなかなか気づいてくれないこともあります。でも不思議なもので、何回も乗って慣れると、早く目的地に着けることは良いことだと思うようになります。

 水族館では、イルカの背中に人が乗ったり、背中に人がつかまって猛スピードで泳いでくれたりします。イルカが、次々に人のところに迎えに来てサービスをする姿は、まるで人を見ているかのようです。サービスを受けるには、お金がかかりますが、見ているだけでも充分に楽しめます。

 水族館は、Plaza la Isla – Cancun というショッピング街にあります。メキシコらしい街並みを楽しみました。

 カンクンのホテルを循環する有料バスをホテルの近くで降りました。近くに横断歩道はなく、広い車道を渡らなくてはなりませんが、車が次々に猛スピードで走ってきて横断できません。車が途切れたタイミングを見て、走って渡りました。すると、広大な芝生や椰子の緑と青空の間に立ち並ぶホテルが見えました。

 その翌日、カンクンのホテルを循環する有料バスに乗り、カンクンとイスラ・ムヘーレスを結ぶフェリー乗り場で降り、そこにある乗船券売り場で切符を購入し、少し歩いて乗り場へ行きました。係員が、切符と人を確認しています。私たちのグループがストップさせられました。子供で良いのに大人の切符を一人分買っていて払い過ぎがあったことがわかり、返金をしてくれました。切符を買うときはペソで支払ったのですがドルで戻ってきました。それにしても、良心的な会社です。普通なら見逃してしまいますが、丁寧にチェックしているのでしょう。フェリーに乗ると、案内人かと思っていた人が、シェリト・リンドほかメキシコの歌を歌い始めました。

 歌を聞いたり、「フェリー乗り場前で撮影した写真」や「島で乗るカートの切符」を売りに来る人がいたり、歌手が寄付金を集めたりしているうちに、イスラ・ムヘーレスに到着しました。島では、ゴルフカートのような車がたくさん走っていました。乗ろうとしたのですが、船の中で勧められたものと比べるとあまりに高く、初めての土地でもあるので観光案内付きのタクシーに乗ることにしました。

 島は細長く、縦8Km、幅2Kmほどで、簡単に一周できます。フェリーを降りた場所と反対側の島の端に向かう途中、サメに触れたり持ち上げたりできる場所があるというので案内してもらいました。サメの背や腹に触れたり持ち上げたりしても、おとなしく、獰猛な生き物ではありませんでした。海岸は、波が穏やかで、その風景はカリブの楽園でした。

 島の南端Mirador oceanicoには、大きなイグアナの像がありましたが、そこから海を見ていて、本物のイグアナを見つけました。昨年の夏、プエルトバジャルタで見たイグアナは岩の色とよく似た茶色でしたが、ここのイグアナも、岩の色にそっくりでした。保護色なのでしょうか。

 島の南端から北上し、北端にあるPlaya Norteの海岸に出ました。ここは、歩いてフェリー乗り場まで行ける距離で、観光案内付きのタクシーとはここでお別れです。日本でいう「海の家」のような店があって、パラソルやベッドや飲み物やトイレを提供してくれます。とても混雑していましたが、場所の確保はでき飲み物や軽食を注文しました。パラソルの下とはいえ、じっとしていると暑くてたまりません。少し冷たい海に入って戻ると、快適です。カンクンのホテルの海と違って、大きな波や風はなく、遠浅です。安心して海水浴を楽しめます。砂浜の砂は、粒子が非常に細かく、ジャリジャリという砂ではなく、粘土に近く固まらない土といった感じがします。湿った砂は、土のようで形が崩れません。もちろん、海の水に浸けると砂のようにバラバラになってしまいます。

 パラソルの下の暑さに耐えかねて、Playa Norteの海岸を後にして、フェリーターミナルに向かう途中にある商店街に立ち寄りました。土産品、雑貨、レストラン、軽食・カフェなど、メキシコらしい店が続きました。その風景を楽しみながら買い物をしました。

 フェリーターミナル近くの道へ出ました。ゴルフカートのような車やタクシーが走っています。多くの人で混雑しています。ここで、イスラ・ムヘーレスの旅は終わりです。カンクンのホテルを出てから、島を充分に楽しんで日帰りできます。亜熱帯にある島という共通点からでしょうか、風景を見ていると、沖縄にいるような錯覚に陥りました。

 翌日、いよいよカンクンの旅も終わりです。プールサイドで目に入る風景は格別です。海があってプールで泳ぐというのはもったいないと思いますが、波のない安全な場所で泳ぎ、海は海で楽しむというのは理にかなっているでしょう。最高の贅沢を味わったプールでした。

 ホテルの部屋から見る風景も見納めです。同じ風景でも、朝、午前、真昼、午後、夕方、夜、とそれぞれ違いますが、私が一番好きなのは真昼の風景です。太陽が真上から照り付け、椰子の緑とプールの青と、砂浜、白い波、コバルトブルーの海、それにParasailingの鮮やかな色が映えます。まるで、絵に描いたような風景です。

 ホテルのチェックアウトは、オールインクルシブなので、清算もなくあっという間に終わります。空港までのタクシーの紹介状を貰い、右手につけたピンクのリボンをハサミで切ってもらいました。タクシーに乗り、空港に向かいます。空港近くで、道路の上を滑走路に向かう飛行機が右から左に動いて行きました。こうしてみると、飛行機が巨大な乗り物だとわかります。この時点では、このあと大きな試練が待ち構えていることなど全く想像できず、楽しんだカンクンやイスラ・ムヘーレスの余韻が残っていました。

 タクシーは、第4ターミナルに到着しました。12時半前です。15:54出発のバス、16:05発のGuadalajara行には、十分な時間があります。エアロメヒコのカウンター前の行列に並んでいると、名前・住所・国・電話番号またはメールアドレスを記入するタグが渡されました。
それに、記入をして順番を待ちました。

 カウンターでeチケットとパスポートを渡し、荷物を預けました。しばらく待っていましたが、荷物にタグは付けられず、引換券も貰えません。この状態で、ストップしてしまいました。すぐには状況が呑み込めませんでした。あとになって、カウンター周辺は停電していないので気づきませんでしたが、コンピューターの電源が落ちて、情報システムが動かなくなってしまったようです。窓口の担当者は、勤務交代時間になり居なくなってしまいました。

 我慢強く小さな孫の相手をしながら待ちましたが、一時間近くたっても何も変わりません。出発便の迫っている乗客のために、手作業での対応は始まっていましたが、私たちのような状況に置かれた人に対しては、システムの復旧を待つように言うのみで、何も対応してくれません。システムが起動し、もう一度、eチケットとパスポートを渡し、荷物のタグが印刷され、切符と荷物の引換券を貰い、搭乗口へ向かいました。エスカレーターから振り返ってみると、カウンター周辺は、多くの人で埋まっていました。

 手荷物検査を受け、先へ進むと、そこにあるショッピングセンターが停電していて、レジには多くの人が並んでいました。その先の、軽食コーナーも半分ほど停電していました。残された時間は、40分くらいです。その中で、席を取って簡単な軽食を購入して食べたり、急いでお土産や、飛行機の中で食べるものを買いました。

 出発ゲートで、パスポートと乗車券を見せてバスに乗り込み、長い距離を移動します。バスを降りて、飛行機の乗り込みます。カンクンは、夏時刻への変更はありませんが、グアダラハラは4月1日(4月の第1日曜日午前2:00)から夏時間となり1時間進みます。つまり、カンクンに到着したときに進めた時計の時刻のまま、グアダラハラで生活できます。

 グアダラハラ空港に到着すると、預入荷物の受取場所まで、売店や飲食店や搭乗客の居る中をかなり歩きます。免税店があり、お土産を買おうとしましたが、パスポートと求められた際、カンクンからの搭乗券を挟んだパスポートを見せてしまいました。パスポートだけならOKだったかもしれませんが、冷静に考えれば、海外へ出発する人にしか免税品を買うことはできないでしょう。でも、到着した旅行客も、国内や海外へ出発する人も同じ場所に居るからこうした勘違いが起きてしまうのだと思いました。買えなかった免税品は、一週間後に帰国するときに買うことにしました。

カンクンの空港で起きたトラブルは、日本では考えられません。日本であれば、そもそも無停電電源装置があって、コンピュータシステムの電源が落ちることは無いでしょう。仮に、何らかの理由でコンピューターがフリーズしても、すぐに予備系に切り替わって業務は継続できるでしょう。それでも、コンピューターが停止する事態が起きたとしても、その時の対応方法は日頃から訓練されているでしょう。もし、カンクンで起きたことと同じことが日本で起きたら、乗客は黙っていないし、ニュースで放送されたり、SNSで情報が駆け巡って航空会社は謝罪会見に追い込まれているでしょう。でも、メキシコでは、誰も騒ぎません。辛抱強く我慢して待っています。利益優先で競争の激しい日本のサラリーマン社会では許せないことも、カリブ海の美しい風景を見て人生を謳歌している人の心は、これくらいのこと、何でもないのかもしれません。でも、日本人には許せないことでしょうから、何かあっても対応できる十分な時間のゆとりをもって、旅の予定を決めることが必要でしょう。