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第百十四段カンクンとイスラ・ムヘーレス   ~国内便でグアダラハラへ

このブログは、メキシコから発信しています。

3月末から4月にかけての、グアダラハラとカンクンの気象状況について4月4日の予報をもとにまとめておきます。カンクンの天気は晴れ、気温は23℃~29℃、湿度は84%です。湿度が高く、室内では洗濯物が乾きにくいのですが、日本の夏ほどはベトつきません。グアダラハラの天気は晴れ、気温は11℃~31℃、湿度は16%です。標高1,566mにあり、朝はひんやりしていて爽やかですが、10時を過ぎると日差しが強くなり、日陰は涼しいけれど太陽にあたる場所では肌が痛いほどです。湿度が低いので、室内でも洗濯物が乾きます。真昼のプールは、水も温まり、プールから出ると日陰は寒のですが、太陽にあたればすぐに暖かくなります。

 カンクンの海はコバルト色に白い波、真上から照り付ける太陽、どこまでも続く砂浜、遠くに見えるホテルが印象的です。カンクンのホテルを循環する有料バスに乗り、水族館(Interactive Aquarium Cancun)に行きました。

 バスは、あまり待つことなく、すぐに来るので便利です。でも、信じられないくらいの猛スピードで走ります。アクセルやブレーキが急で、下車のボタンを押してもなかなか気づいてくれないこともあります。でも不思議なもので、何回も乗って慣れると、早く目的地に着けることは良いことだと思うようになります。

 水族館では、イルカの背中に人が乗ったり、背中に人がつかまって猛スピードで泳いでくれたりします。イルカが、次々に人のところに迎えに来てサービスをする姿は、まるで人を見ているかのようです。サービスを受けるには、お金がかかりますが、見ているだけでも充分に楽しめます。

 水族館は、Plaza la Isla – Cancun というショッピング街にあります。メキシコらしい街並みを楽しみました。

 カンクンのホテルを循環する有料バスをホテルの近くで降りました。近くに横断歩道はなく、広い車道を渡らなくてはなりませんが、車が次々に猛スピードで走ってきて横断できません。車が途切れたタイミングを見て、走って渡りました。すると、広大な芝生や椰子の緑と青空の間に立ち並ぶホテルが見えました。

 その翌日、カンクンのホテルを循環する有料バスに乗り、カンクンとイスラ・ムヘーレスを結ぶフェリー乗り場で降り、そこにある乗船券売り場で切符を購入し、少し歩いて乗り場へ行きました。係員が、切符と人を確認しています。私たちのグループがストップさせられました。子供で良いのに大人の切符を一人分買っていて払い過ぎがあったことがわかり、返金をしてくれました。切符を買うときはペソで支払ったのですがドルで戻ってきました。それにしても、良心的な会社です。普通なら見逃してしまいますが、丁寧にチェックしているのでしょう。フェリーに乗ると、案内人かと思っていた人が、シェリト・リンドほかメキシコの歌を歌い始めました。

 歌を聞いたり、「フェリー乗り場前で撮影した写真」や「島で乗るカートの切符」を売りに来る人がいたり、歌手が寄付金を集めたりしているうちに、イスラ・ムヘーレスに到着しました。島では、ゴルフカートのような車がたくさん走っていました。乗ろうとしたのですが、船の中で勧められたものと比べるとあまりに高く、初めての土地でもあるので観光案内付きのタクシーに乗ることにしました。

 島は細長く、縦8Km、幅2Kmほどで、簡単に一周できます。フェリーを降りた場所と反対側の島の端に向かう途中、サメに触れたり持ち上げたりできる場所があるというので案内してもらいました。サメの背や腹に触れたり持ち上げたりしても、おとなしく、獰猛な生き物ではありませんでした。海岸は、波が穏やかで、その風景はカリブの楽園でした。

 島の南端Mirador oceanicoには、大きなイグアナの像がありましたが、そこから海を見ていて、本物のイグアナを見つけました。昨年の夏、プエルトバジャルタで見たイグアナは岩の色とよく似た茶色でしたが、ここのイグアナも、岩の色にそっくりでした。保護色なのでしょうか。

 島の南端から北上し、北端にあるPlaya Norteの海岸に出ました。ここは、歩いてフェリー乗り場まで行ける距離で、観光案内付きのタクシーとはここでお別れです。日本でいう「海の家」のような店があって、パラソルやベッドや飲み物やトイレを提供してくれます。とても混雑していましたが、場所の確保はでき飲み物や軽食を注文しました。パラソルの下とはいえ、じっとしていると暑くてたまりません。少し冷たい海に入って戻ると、快適です。カンクンのホテルの海と違って、大きな波や風はなく、遠浅です。安心して海水浴を楽しめます。砂浜の砂は、粒子が非常に細かく、ジャリジャリという砂ではなく、粘土に近く固まらない土といった感じがします。湿った砂は、土のようで形が崩れません。もちろん、海の水に浸けると砂のようにバラバラになってしまいます。

 パラソルの下の暑さに耐えかねて、Playa Norteの海岸を後にして、フェリーターミナルに向かう途中にある商店街に立ち寄りました。土産品、雑貨、レストラン、軽食・カフェなど、メキシコらしい店が続きました。その風景を楽しみながら買い物をしました。

 フェリーターミナル近くの道へ出ました。ゴルフカートのような車やタクシーが走っています。多くの人で混雑しています。ここで、イスラ・ムヘーレスの旅は終わりです。カンクンのホテルを出てから、島を充分に楽しんで日帰りできます。亜熱帯にある島という共通点からでしょうか、風景を見ていると、沖縄にいるような錯覚に陥りました。

 翌日、いよいよカンクンの旅も終わりです。プールサイドで目に入る風景は格別です。海があってプールで泳ぐというのはもったいないと思いますが、波のない安全な場所で泳ぎ、海は海で楽しむというのは理にかなっているでしょう。最高の贅沢を味わったプールでした。

 ホテルの部屋から見る風景も見納めです。同じ風景でも、朝、午前、真昼、午後、夕方、夜、とそれぞれ違いますが、私が一番好きなのは真昼の風景です。太陽が真上から照り付け、椰子の緑とプールの青と、砂浜、白い波、コバルトブルーの海、それにParasailingの鮮やかな色が映えます。まるで、絵に描いたような風景です。

 ホテルのチェックアウトは、オールインクルシブなので、清算もなくあっという間に終わります。空港までのタクシーの紹介状を貰い、右手につけたピンクのリボンをハサミで切ってもらいました。タクシーに乗り、空港に向かいます。空港近くで、道路の上を滑走路に向かう飛行機が右から左に動いて行きました。こうしてみると、飛行機が巨大な乗り物だとわかります。この時点では、このあと大きな試練が待ち構えていることなど全く想像できず、楽しんだカンクンやイスラ・ムヘーレスの余韻が残っていました。

 タクシーは、第4ターミナルに到着しました。12時半前です。15:54出発のバス、16:05発のGuadalajara行には、十分な時間があります。エアロメヒコのカウンター前の行列に並んでいると、名前・住所・国・電話番号またはメールアドレスを記入するタグが渡されました。
それに、記入をして順番を待ちました。

 カウンターでeチケットとパスポートを渡し、荷物を預けました。しばらく待っていましたが、荷物にタグは付けられず、引換券も貰えません。この状態で、ストップしてしまいました。すぐには状況が呑み込めませんでした。あとになって、カウンター周辺は停電していないので気づきませんでしたが、コンピューターの電源が落ちて、情報システムが動かなくなってしまったようです。窓口の担当者は、勤務交代時間になり居なくなってしまいました。

 我慢強く小さな孫の相手をしながら待ちましたが、一時間近くたっても何も変わりません。出発便の迫っている乗客のために、手作業での対応は始まっていましたが、私たちのような状況に置かれた人に対しては、システムの復旧を待つように言うのみで、何も対応してくれません。システムが起動し、もう一度、eチケットとパスポートを渡し、荷物のタグが印刷され、切符と荷物の引換券を貰い、搭乗口へ向かいました。エスカレーターから振り返ってみると、カウンター周辺は、多くの人で埋まっていました。

 手荷物検査を受け、先へ進むと、そこにあるショッピングセンターが停電していて、レジには多くの人が並んでいました。その先の、軽食コーナーも半分ほど停電していました。残された時間は、40分くらいです。その中で、席を取って簡単な軽食を購入して食べたり、急いでお土産や、飛行機の中で食べるものを買いました。

 出発ゲートで、パスポートと乗車券を見せてバスに乗り込み、長い距離を移動します。バスを降りて、飛行機の乗り込みます。カンクンは、夏時刻への変更はありませんが、グアダラハラは4月1日(4月の第1日曜日午前2:00)から夏時間となり1時間進みます。つまり、カンクンに到着したときに進めた時計の時刻のまま、グアダラハラで生活できます。

 グアダラハラ空港に到着すると、預入荷物の受取場所まで、売店や飲食店や搭乗客の居る中をかなり歩きます。免税店があり、お土産を買おうとしましたが、パスポートと求められた際、カンクンからの搭乗券を挟んだパスポートを見せてしまいました。パスポートだけならOKだったかもしれませんが、冷静に考えれば、海外へ出発する人にしか免税品を買うことはできないでしょう。でも、到着した旅行客も、国内や海外へ出発する人も同じ場所に居るからこうした勘違いが起きてしまうのだと思いました。買えなかった免税品は、一週間後に帰国するときに買うことにしました。

カンクンの空港で起きたトラブルは、日本では考えられません。日本であれば、そもそも無停電電源装置があって、コンピュータシステムの電源が落ちることは無いでしょう。仮に、何らかの理由でコンピューターがフリーズしても、すぐに予備系に切り替わって業務は継続できるでしょう。それでも、コンピューターが停止する事態が起きたとしても、その時の対応方法は日頃から訓練されているでしょう。もし、カンクンで起きたことと同じことが日本で起きたら、乗客は黙っていないし、ニュースで放送されたり、SNSで情報が駆け巡って航空会社は謝罪会見に追い込まれているでしょう。でも、メキシコでは、誰も騒ぎません。辛抱強く我慢して待っています。利益優先で競争の激しい日本のサラリーマン社会では許せないことも、カリブ海の美しい風景を見て人生を謳歌している人の心は、これくらいのこと、何でもないのかもしれません。でも、日本人には許せないことでしょうから、何かあっても対応できる十分な時間のゆとりをもって、旅の予定を決めることが必要でしょう。

岡田定晴: (おかださだはる 1952年生)名古屋市出身。平成28年10月にHTML5・CSS3・Javascriptなどのオープンソースで独自構築したウェブサイトをスタートしました。ブログ「平成の徒然草-ICT版」は、情報通信技術の発展と活用によって変わっていく世の中を、この六十数年の間、自ら体験したことや感じたことを随筆で描くものです。