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第百二十三段インターネットの恩恵に与れない世代

 死者124人、行方不明63人など、西日本を中心に広い範囲で被害が出た記録的な豪雨は「平成30年7月豪雨」と名付けられました。平成になって最悪の被害となりました。NHKのニュースによると、場所や詳しい状況説明と共にハッシュタグを付けて救助を要請するツイッターの投稿が多くあり、それに対する励ましのコメント、救助に対する感謝のコメントなどがあったそうです。ICT(情報通信技術)が発達し多くの人々が活用してその恩恵を受けることができるようになった時代に生きていることを実感しました。

今年の梅雨明けは、関東甲信地方は観測史上最も早い6月29日に、九州北部・中国・近畿・東海・北陸は、7月9日となりました。いよいよ、本格的な夏の到来です。ポーチを背負って、右手に扇風機、左手にスマホ、そのスマホのカメラを自分の顔を映す鏡として使っている若い人の姿を見て、これが日本の夏だなどと思ったりします。こうした、21世紀の今の風景を目にしながら、私は自分と同世代の人たちが、ICT(情報通信技術)の恩恵に与れないのではないかということを思い出しました。

今や、インターネットは生活に欠くことのできないインフラストラクチャーとなっていますが、1950年代に生まれた人は、社会に出たのが1970年代、社会の中堅となる40代になったのは1990年代、定年を迎えたのが2010年代です。一方、Googleの検索エンジンが1997年、SNSが2004年、YouTubeが2005年、TwitterやFacebookが2008年、スマホの普及が2011年、LINEが2012年ですから、1950年代生まれの世代は、スマホの普及とともにアプリが増大しインターネットへのアクセスが増加していく時代には定年を迎えつつあった世代ということになります。仕事や生活が、新聞やテレビとともにあった世代なのです。

仕事でインターネットを活用しなければならなかった人、インターネットに強い興味があった人、主婦の情報ネットワークに加わるためにLINEを使うという必然性があった人以外は、インターネットのことを知る必要もなかったし、知らなくても生活に困ることはありませんでした。

私はここ数年、こうした同世代の人たちに、「同窓会の写真の配布」や「公開前のサイトの紹介」などの目的で、インターネットを使ってもらうことが何回もありました。そのためには、URLを打ち込んでサイトにたどり着いて貰わなくてはなりませんでした。知らせたい人のメールアドレスがわかっていれば、そのアドレスにURLを記述したメールを送り、それをクリックして貰えば簡単にサイトに辿り着けるので、苦労することはありません。また、公開サイトであれば、キーワードを入れて検索しサイトを見つけてもらいクリックしてもらえば良いので、これも苦労しません。『伝えるべき人のメールドレスがわからない』『検索の対象にできない限られた範囲内のユーザー向けサイトである』という状況から、アドレスバーにURLを打ち込んで貰う以外、目的のサイトに到達する方法が無かったのです。それでも、何とかサイトに辿り着いてもらえると思っていた期待は、見事に外れました。

①検索窓にURLを打ち込む<br>
検索窓は、知りたい情報を単語や文章で指定すると、検索エンジンがインターネット上にあるホームページを検索して、検索の意図に沿ったホームページを表示してくれるものです。この検索窓にURLを打ち込んでしまうのです。検索窓に公開されていないホームページのURLを打ち込んでも、目的のホームページは表示されません。ホームページが表示されないとスマホを見せてくれた人に、どのように操作したのか実際にやってもらうと、検索窓にURLを打ち込んでいました。まさかと思いましたが、これが現実なのだと思いました。もちろん、ビジネスでインターネットを使っていた一部の人は、全く問題ありませんでした。

②アドレスバーに表示されているURLの一部を利用して、目的のURLを打ち込む。目的のサイトが、httpsではないのに、無意識のうちにhttpsを指定しまう。 アドレスバーは、ウェブブラウザが現在表示しているWebページのURLを表示するものです。また、目的のURLを打ち込めば、そのホームページを表示してくれるものです。従ってこのアドレスバーに目的のホームページのURLを打ち込むことは正しいことです。

 しかし、表示されているホームページが、たまたま https:// で始まるURLであり、httpsの意味するところを知らない人が、https://www. までの記述を利用して、それ以降のURLを打ち込んで目的のホームページを表示しようとすると、『このサイトは安全に接続できません』というメッセージが表示されます。私のサイトは、決して怪しいサイトではありませんが、httpのサイトにhttpsでアクセスするとこのようなメッセージが出るのです。

httpsとは、端末側とサーバー側間の通信が暗号化され、公共のWiFiを使っても、盗聴の心配が要らないものです。銀行や通販ではhttpsが必須の条件ですが、個人のサイトでは、お金がかかることなので簡単には対応できません。

少し話が逸れますが、最近のブラウザでは、このアドレスバーを検索窓として使うことが可能になっています。このアドレスバーの窓には、Edgeの場合『検索またはwebアドレスを入力』が、Chromeの場合空白が、Firefoxの場合『Googleで検索、またはURLを入力します』が表示されています。また、Edgeの場合はBingで、ChromeとFirefoxはGoogleで検索されます。

経験して知っていれば何でもないことも、インターネットに馴染みのない人にとっては、このようなことすら恐怖に感じるのかもしれません。知らないことは恥ずかしいことではありません。知らないことをいつまでも知らないままにしておき、いざというときに使えないことのほうが恥ずかしいことだと思います。だから、同世代の人に対しては、URLを知らせても辿りつけないということを想定して、「わからなければ信頼できる人に訊いてください」とか「信頼できる人に操作して貰ってください」とアドバイスをしています。小学生の頃、下校して帰宅した後に、空き地で野球に誘われることがよくありました。でもルールを知らず、何となく自分でルールを類推してプレーしていたので、間違って味方の失点になった時には周りから叱られました。だから知らないということに対する恐怖心は理解できます。でも、わからないことを積極的に周囲に訊いて試してみれば、最新のICT(情報通信技術)の恩恵に与ることができる筈です。それは、冒頭の例のように、いざという時に、命を救うことになるのかもしれません。

[参考] デジタル写真の配布について思うこと
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デジタル写真の配布について思うこと

岡田定晴: (おかださだはる 1952年生)名古屋市出身。平成28年10月にHTML5・CSS3・Javascriptなどのオープンソースで独自構築したウェブサイトをスタートしました。ブログ「平成の徒然草-ICT版」は、情報通信技術の発展と活用によって変わっていく世の中を、この六十数年の間、自ら体験したことや感じたことを随筆で描くものです。