年賀状 ~その2~

2017.12.30 岡田定晴
 麦畑をかける少女(作曲:Amacha)

 前回は、すべて手作りで年賀状を作成していた時代から、ICT(情報通信技術)を導入した初期のころまでを 振り返りました。今回は、インクジェットプリンターで年賀状の作成を始めた時から、 インターネットによる年賀状の発注、住所録やコメントを情報システム化した時代を振り返ります。

インクジェットプリンター  10数年前、年賀状作成のために、カラーインクジェットプリンターを2万円弱で購入しました。昭和62年に買った23万円の カラードットプリンターは何だったのだろうかと思いました。しかし、これが技術進歩、そして多くのニーズがあり大量生産するから 安くなるのだ、誰も個人でカラードットプリンターを使わない時代によくやったものだと納得しました。

 カラーインクジェットプリンターの時代になっても、最初は、裏面の図柄や写真や文章等は全て自分で作成していました。 インクジェット用の年賀はがきも買えるようになりました。でも、仕事が忙しく、とても手間暇をかけられなくなりました。 ある年から、業者の作成した印刷物のサンプルを見て、自分の好きなデザインや文言を選んで、発注するようになりました。 これにより、年賀状の作成は、住所の印刷とコメントを記入するだけになり、ずいぶん負担が軽くなりました。 そのインクジェットプリンターも5~6年使うと、機構部分にガタが生じて、位置ずれが起きたり、2枚同時に葉書きを送り込んだりする トラブルが発生するようになり、今から4~5年前、遂に廃棄することにしました。そして、一流メーカーの カラーインクジェットプリンター兼スキャナーを6000円で買いました。 もちろん、カラーインクカートリッジと黒のインクカートリッジは付属しています。

 約30年で23万円が0.6万円に、しかもスキャナーがあり、音も静かで表現できる色の種類もはるかに豊富で、機械的な精度も比べ物になりません。 約30年前、あんなに大変だったことが、誰でも簡単に手の届くところにあります。ICT(情報通信技術)の進歩し続けたことで これほどまでに大きな変化をもたらした、大変な時代に生きているのだと実感しました。



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インターネットでの年賀状発注  昨年から、年賀状はがきの注文の仕方を変えました。名刺と同じように、年賀状もインターネットでデザインや印刷内容を指定しします。 インターネットでの名刺の発注がきっかけとなり、業者から10月の初旬、年賀状発注用のサイトがオープンする前に、メールで連絡が来ます。 11月初旬の指定された日時までに発注すれば、早期特別割引とお得意様限定のクーポンで、印刷代を約半額に節約できます。 年賀はがきも少し安くなります。1000種以上ある豊富なデザインから選び、印刷する文字を指定し、着払いを指定して発注すると、 5日後(10月27発注→11月1日受領)に届きました。あとは、宛名書きとコメントだけです。でも、ここから時間がかかるのです。 年賀状の締め切りは、まだ先のことと思い、ほかのことを優先してしまいます。

 喪中の知らせは、殆どが11月ですが、12月を過ぎて届くものもあります。喪中の知らせがあった人、喪中が明ける人、 住所の変更があった人、昨年の年賀状で「今年が最後、もう年賀状は出さない。」と宣言した人や、亡くなった人など、 住所録の修正が必要になります。住所録は、EXCELで管理しています。自分の分と妻の分のデータを修正します。 慎重に見直して修正したつもりでも、届いた連絡をきちんと管理していなかったために、見落としてしまうこともあります。 連絡を貰った時に、必ずデータを修正しておく習慣が必要なことを痛感します。

差し込み印刷による宛名書き  まず、住所と宛名の印刷です。これが大変なのです。年に一回しか使わない特別な機能を使います。 印刷は、WORDの葉書印刷機能を使い、住所録のEXCELのデータを、差し込み印刷の手法を使って印刷します。 予め、全データが枠内にきちんと印刷されるかを確認し、不具合があればEXCELのデータ表記を工夫して枠内に収まるように修正します。 データ管理さえきちんとしていれば、印刷はあっという間に終わってしまいます。

差し込み印刷によるコメント書き  次に、コメントの印刷です。コメントは、一人一人、ていねいに書くことにしています。 コメントは、印刷よりは手書きの方が親しみが持て良いことはわかっていますが、枚数が多くなると手が疲れて字が乱れ、時間もかかります。 印刷は冷たい印象を与えますが、小さな文字でも正確に読み取ってもらうことができ、情報もたくさん送れます。 コメントの印刷にも、差し込み印刷の機能を使います。コメントは、EXCELの住所録のデータをコピーして、姓名とコメントを中心とする ファイルをつくります。そして、名前を見ながら、ひとりひとり、EXCELのセルにコメントを打ち込みます。 コメントが完成したら、葉書の順序とEXCELの表の順序が同じであることを確認します。 宛名の人と、自分が書いたコメントが必ず一致するように、一枚ずつ確認しながら印刷をしていきます。 少し大変ですが、手書きよりはるかに速くて楽です。

 年賀状を作成する一連の作業が情報システム化されました。一年に一度しか使わない「差し込み印刷機能」で苦労はしますが、 「情報管理を含む必要な作業に集中して、時間を有効に使う。」という面で、30年前より大きく進歩したと感じています。 でも、年賀状へのICT(情報通信技術)の活用は、まだまだ発展していきそうです。

参考
1) ネットで名刺を発注して感じた「新しい時代」

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